約2万8千人分の署名を持参して治療の継続を要請
滋賀医大病院(大津市)の岡本圭生医師(58)による前立腺がん小線源治療が6月末で打ち切られる問題で、岡本医師の治療を希望する患者らでつくる患者会は13日、厚生労働省に約2万8千人分の署名を持参して治療の継続を要請した。
患者会の代表が「高リスクの前立腺がん患者が『命をつなぐ』ために、岡本医師の小線源治療を切望している。『命』にかかわる喫緊の問題として、適切な判断と指導を行ってほしい」などと記された根本匠厚労相あての嘆願書を手渡した。受け取った同省医政局の北波孝総務課長は「滋賀医大にしっかり伝える」と答えた。
滋賀医大は、岡本医師が特任教授を務める寄付講座を今年12月末に閉鎖し、岡本医師による手術は6月末までとし、その後の6カ月間は経過観察期間にすると公表。すでに6月末までの岡本医師の治療枠が埋まっている。このため、北海道、東京、愛知、兵庫、岡山、広島の50~70代の前立腺がんの男性7人が7月以降も同医師の治療を受けられるよう、2月に滋賀医大による治療妨害を禁止する仮処分を大津地裁に申し立てた。(出河雅彦)
滋賀医大の前立腺がん小線源治療、継続を 厚労省に要請:朝日新聞デジタル
関連記事
→ 滋賀医大が前立腺がん小線源治療中止、全国の患者に動揺
問題なのは、滋賀医科大病院が他の病院から治療の依頼を断り続けていること
滋賀医科大学医学部附属病院(以下、滋賀医科大病院)で岡本圭生医師による前立腺癌・小線源治療を受けた患者や治療の順番を待っている患者らでつくる小線源治療患者会(以下、患者会)のメンバー4人が、3月13日、国会議員と根本匠・厚生労働省に対して、それぞれ別個に2万8,189筆の署名と嘆願書を提出した。同病院が告知している岡本医師による小線源治療の中止を撤回させ、継続させる方向で、政界の支援と行政指導を求めた。
「一番問題なのは、滋賀医科大病院に対して他の病院から治療の依頼がきているにもかかわらず、治療を断り続けていることです。滋賀医科大病院には治療ができる岡本医師がいるし、施設もあります。治療を希望している患者さんがたくさんいるにもかかわらず治療を拒否しているのです」
嘆願メンバーの患者会、代表幹事・安江博さんは、次のように現在の異常事態を訴えた。
小線源治療患者会が国会議員と厚生労働省へ嘆願、2万8,189筆の命の署名を提出 [特別寄稿]黒薮哲哉: デジタル鹿砦社通信