小線源単独療法  山梨 土井

治療を受けるまでの経緯は?

2015年3月に初めてのPSA検査で5.46あり、前立腺癌の疑い有りと診断を受けました。続くMRI検査で特に異常が認められなかったため経過観察となりましたが、2017年2月に6.76となり、泌尿器科医の勧めもあり地元大学病院で針生検を受けることにしました。生検の結果、高リスクに近い前立腺癌と宣告されました。

その後、癌の各種検査を受ける一方、インターネットで前立腺癌の情報収集に没頭しました。その中で「じじ..じぇんじぇんがん」というブログを見つけ精読しました。ブログの筆者の「何故、滋賀医大のトリモダリティを選択したか」の説明に納得感を得て、自分も高リスクであるから、このトリモダリティという治療を受けたいという願望を強く抱きました。トリモダリティとは小線源治療、放射線外照射治療、ホルモン治療の組合せ治療法です。

2017年5月、滋賀医大の岡本医師に診ていただけることになり、地元大学病院に紹介状を書いてもらい転院しました。滋賀医大での治療法は小線源単独治療となり、2017年11月に手術を完了しました。

 PSA:6.486
 グリソンスコア:8 (4+4、4+3、3+4)
 陽性率:50%(生検8本中陽性4本)
 T分類:
 診断時年齢:65歳
 触診の結果は?:弾性硬、硬結なし

治療後にどう感じましたか

治療予定の方は現在の気持ち

手術開始後、1時間15分でした。「よし、終わった。」と岡本先生が大きな声で仰いました。私は少し朦朧としながらも大きな声で「わかりました。有難うございました」と答えました。その後、岡本医師、河野医師、看護師みんなで私を抱え移動担架に乗せて頂きました。本当に感謝の念で一杯の感極まりない瞬間でした。

今、小線源手術後10カ月になりますが、前立腺癌であったことを忘れるぐらい何も心配していません。知識としての理性面、コントロールの利かない感情面どちらを取っても心配はしておりません。自分はもう前立腺癌は治ったと、潜在意識に落とし込まれている様に思います。そんな治療を受けて私は幸福であるとしか言いようがありません。
癌の告知を受けた時、私は本当に落ち込みました。1月ぐらいは鬱になるくらい悩みました。しかし、日に日に気持ちが落ち着いてきました。特に岡本医師の初診以降は、まだ何も治療をしていないのにこの落ち着き様は何だ、これでいいのか、と思うぐらい不安は薄れていきました。

滋賀で、治療が打ち切られることについて

岡本医師が長年かかり確立してこられた治療法を打ち切ることは罪悪であると考えています。打ち切ることを宣言している滋賀医大の泌尿器科長や病院長、学長にもそれぞれに言い分があると思います。しかし、私たちは誰が本当に『患者第一』を考えているのかをしっかり見極める必要があります。「自分の名誉や出世のために行動する」人なのか、あるいは「患者の最大の利益のために行動する」人なのかを見極める必要があります。言葉では『患者第一』と言い、行動は前者の人があまりにも大いと思っています。この戦いは今後の日本の医療にとって重要なターニングポイントになると考えています。

言い忘れがあればここに・・

もし、私が時を遡れたとしたら、同じ治療を選ぶかと問われたが、
私は 「はい、この治療を選びます」と答えた。  山梨 土井

※ 山梨 土井 さん回答ありがとうこざいました。もしこの回答内容を変更したい場合は、再度ご記入いただければ、差し替えさせていただきます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です