カテゴリー: トリモダリティ療法 宇治病院
お住まいの地域:茨城県
治療を受けるまでの経緯は?
2021年11月に受けた集団検診時にPSA 10.2(ng/ml)となりました。
2022年1月に地元のA病院でPSA 10.5。その後MRI、生検と進み前立腺がんが確定しました。幸い骨シンチ検査での転移は見つからず、T2bN0M0でした。
地元の医師からは治療法を選ぶように言われましたが、私には選択のための知識がほとんど無く、放射線療法による血便のリスクを医師に聞いたことと、待合室でダビンチの写真を見たことで全摘手術に気持ちが傾き、一旦は手術をお願いしました。
ネット検索で少し知識が増え、グリソンスコア9の高リスクでは放射線療法のほうが治療成績が良いと思いましたが、放射線にもIMRT、陽子線などいくつも種類があり、ネット情報は溢れるほど沢山あってどれが大切な情報か分らず、なかなか独力で治療方法を選べません。そして3月には重粒子線療法の紹介状を医師に頼みました。
重粒子線施設との電話相談により地元病院でのホルモン治療を3月中旬に始め、5月に重粒子線のB病院で診察を受けて秋の照射を予約し、提携病院で金マーカ挿入の依頼も済ませました。
ネットや書籍で更に知識が深まる中、膀胱内の尿量や腸のガス・蠕動などで体内を動く前立腺に対して、その内部から高線量を照射する小線源・トリモダリティ療法が優れていることを岡本先生の講演ユーチューブで知りました。
短い射程を持つ放射線源が標的の前立腺とともに動くことで、他臓器への照射を避けつつ再発防止に必要なレベルにまで線量を上げることが可能となる仕組みが分りやすく、卓越した技術力で優れた実績を残しておられることを理解しました。
重粒子線療法の治療成績に対する長期ホルモンの寄与や副作用、そして重粒子線の実際の精度は良く分からないままでしたが、何波も繰り返しているコロナ禍中での茨城から宇治までの遠距離通院に対するためらいや治療法の再変更への遠慮もあって迷いはより大きくなりました。
結局、自身のグリソン値では遠距離通院などの理由で躊躇している場合ではない、と考えるようになり6月11日に岡本先生にメールでお願いしたところ、宇治に来なさい、との返信をその日の内にいただきました。
同時期にS倶楽部のT理事長にもオンライン相談し、望みどおりに治療先を変更しても問題ないとのアドバイスを頂戴し、励まされました。
7月6日宇治病院の初診ではMRI、超音波、レントゲン、心電図などの検査が一日の内に済み、すぐにトリモダリティによる治療を決めていただきました。それを伝えると地元の医師やB病院の医師も治療先の変更を快く了承されました。
この時まで知識不足により暗中模索の状態で治療先に迷い、全摘手術⇒重粒子線照射⇒トリモダリティと各病院を右往左往して心理的なストレスが大きかったのですが、最終的には自分自身がベストと考える治療先に落ち着けたことで、治療はまだまだ先でしたが、前年末から半年余り心を覆っていた暗雲がようやく薄らぐのを感じました。
PSA:10.5ng/ml
グリソンスコア:4+5=9
陽性率:33%(生検 12本中陽性 4本)
T分類:T2bN0M0
診断時年齢:71歳
触診の結果は?:実施せず
治療後にどう感じましたか
治療予定の方は現在の気持ち
東京でIMRTによる外部照射を受け、2023年6月に終了しました。それからも平穏な日々が続いているのは岡本先生や東京医療センター放射線科のY部長、それぞれの看護師や放射線技師の方々、そして高品質のシードや装置を作られた人たちのおかげと感謝しています。
その一方で日本の小線源療法の実施件数が低下し続けていることを知り、残念に思っています。将来何かの契機により、この優れた治療成績を持つシード療法が大きく発展することを切に望んでおります。
現在の経過、伝えたいことなど
差し支えなければ、男性機能はどうなりましたか?、教えてください。
2022年7月6日 京都、宇治病院で初診 PSA0.042ng/ml(テストステロン0.15ng/ml)
(ホルモンCAB療法を同年3月から4か月間実施後、休薬開始)
2022年9月21日 PSA 0.027 (TEST 1.05)
2022年11月30日 PSA 1.24 (TEST 5.74ng/ml)ホルモンCAB療法再開
2023年2月24日 PSA 0.013 (TEST 0.15)
2023年3月13日 小線源I125を前立腺に挿入。462MBq (11.0MBq x 45個)
2023年4月13日 PSA 0.022 (TEST 0.19)
2023年5月11日 東京医療センターで外部照射開始
(1.8Gy X 24回)小線源と合わせてBED 220Gy
2023年6月15日 外部照射終了
2023年6月22日 PSA 0.012 (TEST 0.22) 照射後のホルモン療法なし
2023年8月17日 PSA 0.024 (TEST 0.16)
2023年11月14日 PSA 0.010> (TEST 3.88)テストステロン回復
2024年1月30日 PSA 0.014 (TEST 3.12) 5月8日 PSA 0.010 (TEST 3.34)
2024年7月30日 PSA 0.011 (-)治療後1年 11月5日 PSA 0.015 (TEST 3.90)
2025年1月28日 PSA 0.014 (TEST 3.40)
思うことの多い日々でしたが、岡本先生にはご自身の生き方やいにしえの聖賢・哲人の言動を時おりご教示いただき、とても勇気づけられてきました。
患者さんへの質問:
もし、時を遡れたとしたら、同じ治療を選びますか?
「はい、この治療を選びます」
茨城 FUKU
茨城 FUKUさん、インタビューへの回答ありがとうこざいました。もしこの回答内容を変更したい場合は、再度ご記入いただければ、差し替えさせていただきます。
また、あとで私のコメントをここに記入させていただきます。