ABC 2019/05/02 18.15 キャスト
関西圏のテレビ ABCにおいて、5月2日、18時15分からのキャストで滋賀医大の問題が取り上げられました。
ご覧いただけたのは関西圏にお住まいの方だけでしたが、その内容をお知らせします。
キャスト 再発率は3~4%・・前立腺がん 驚異の治療が終了・・・!?
twitter.com/cast_abctv
前立腺がんの患者らが、滋賀県にある大学病院に治療を妨害しないように求める異例の事態が起きている
兵庫 宮野さん(患者)の場合
兵庫・尼崎市に住む宮野さんは、定年退職後に何か新しいことに挑戦しようと尺八を習い始めたが、4年前に前立腺がんと告知された。宮野さんを治療したのは、滋賀医大病院の岡本圭生医師。岡本医師が手がけるのは小線源治療で、放射線が出る5mmほどのチタン製カプセルを50~100個、針を使って前立腺に埋め込みがん細胞を死滅させる。前立腺がんの治療は再発リスクが大きな課題で、通常は30~50%とされている再発率だが、岡本医師はこれまでがんが進行している患者でも再発率を5%以下に抑える優れた治療実績を残している。その繊細な治療方法は「岡本メソッド」と呼ばれ、国際的な評価も高い。宮野さんは去年、岡本メソッドで治療を受け血液検査での異常がなくなった。
神戸 柴山さん(患者)の場合
柴山さんは、4年前に前立腺がんが体の他の場所にも広がっていると告げられた。一度は死を覚悟した柴山さんだが、岡本医師の治療を受けると完治が確定したという報告を受けた。大好きな山歩きも、今では心置きなく楽しめるようになった。年間7万8000人がなると言われている前立腺がん。岡本メソッドによりこれまで1000人以上が救われていて、その評判を聞きつけて多くの患者が治療を希望しているが、滋賀医大病院で岡本医師の治療を受けることができなくなるという。
患者による”治療の継続を求める”滋賀医大病院前での抗議
先月、滋賀医大病院の前に前立腺がんの患者ら30人が集まった。患者が強く訴えているのは、岡本医師による治療の継続。岡本医師は、病院で小線源治療の寄付講座を受け持っている。寄付講座とは、民間企業の寄付金で患者の治療や研究を行うもので、岡本医師の給与も支払われている。そんな中、病院は寄付講座の紀元に関する規定を変更し、岡本医師の寄付講座は今年一杯で閉鎖されることになった。岡本医師も病院を去ることになった。さらに病院は、治療後は6ヶ月の経過観察が必要として、7月以降の治療は実施しないと発表。
治療を受けたくても受けられない患者が多数存在する
このため、岡本医師の治療を受けたくても受けられない待機患者が生まれた。兵庫・尼崎市に暮らす鳥居さんは、その待機患者の1人。1年前から岡本医師の治療を待っていた。患者のためにもしばらくは治療を続けさせてほしいと、岡本医師は訴えている。
岡本医師によると、病院での経過観察は治療後1ヵ月あれば十分で、ことし11月までは治療を続けられるという。1週間に3人を治療すれば、11月までには60人を治療できる。鳥居さんを始めとする待機患者は、今年2月に治療の継続を求め大津地裁に救済を訴えた。
治療を希望する患者がいて十分な実績のある医師がいるにもかかわらず、病院が治療を認めないという異常事態が起きている
寄付講座の規定が変更される2年前(今から4年前)、病院では岡本医師の指導のもとA医師が23人を治療することが計画されていた。しかし岡本医師は、患者への面談ができず当日立ち会うだけだったと主張している。さらにA医師は、岡本医師の小線源治療を一度見学しただけだったという。岡本医師は計画を中止するよう学長に求めたが、そのことが理由で病院を追放されたと訴えている。岡本医師の治療を望む患者らは、経験の無い医師が治療しようとしたのは説明義務違反として、損害賠償を求める訴えを起こしている。
滋賀医大病院は依然として回答を避けている
患者らの主張について、滋賀医大病院は「係争中の事柄に影響を及ぼす恐れがあるため回答を控える」としている。そして7月以降は、A医師らによる小線源治療を開始すると発表している。大津地裁は今月中に判断を示す見通し。待機患者の鳥居さんは、薬でがんの進行を遅らせながら岡本医師の治療を待っている。
塚本麻里衣は、「私の親戚に前立腺がんを患った者がいて、その親戚も岡本医師の小線源治療を受けている。どんな結果であれ患者ファーストであってほしい」などと話した。