優れた治療法を未来につなぐ

このページは、問題の概要を説明するとともに、この問題に直接関係のない「岡本医師による小線源治療」の打ち切りに合理性がないことを伝え、その継続に関する署名を呼びかけるものです。

優れた治療法を未来につなぐ- 前立腺癌小線源治療

癌と告げられた私達の一番の願いは、なんとしてでも「完治したい」ということです。しかし、その願いを踏みにじる行為が滋賀医大・泌尿器科外来で行われました。

それは2015年のこと、前立腺癌治療のために滋賀医大附属病院を訪れた患者に対して、Aの診察室に案内されれば「泌尿器科の全摘手術が専門の医師」、Bの診察室に案内されると小線源治療が専門の症例数1000例以上のベテラン医師(岡本医師)が担当でした。

しかし、Aの診察室の医師は「小線源治療の経験が全くない」にもかかわらず小線源手術を勧め、実際に小線源手術を行おうとしました。しかもそのことを患者には全く知らせていませんでした。


その患者の選別は、紹介状に「岡本医師」の名があったかどうかです。ないというだけで患者は、このような「不透明な治療」に誘導されました。
※ 治療経験のない医師:より正確に言えば「泌尿器科医25年の、経験豊富で前立腺癌専門ではあるが、摘出手術が専門であり、小線源治療については治療経験ゼロである医師」

患者は、治療法の決定において、必要な情報を得る権利を有する

患者には、自分の治療法について自由に決定を行う権利があり、この権利を行使する前提として、必要な情報を得る権利を有しています。しかし、滋賀医大付属病院 泌尿器科は「治療経験がない」という重要な情報を隠し、患者が、当該医師の治療を受けるか否かについての正しい決断ができないように仕向けました。

私達患者会はこれを不当と考え、大学病院に対して強い抗議、及び説明会の要求をしてきましたが無視されました。しかしこの件が新聞報道されるとただちに、大学病院は「経験がない場合でも治療に問題はない」と釈明。つまり、「未経験であっても十分に治療が行える」という驚くべき見解を示しました。

また、現在、大学病院は、この件とは直接関係のない症例数1000例以上のベテラン医師(岡本医師)の治療を終了することを発表しました。しかも理由は単に当医師の契約期限切れであるとしています。また、現在当該医師の経過観察中の患者1000人以上に対しても、別の担当医を紹介する、あるいは他院に紹介するとしていますが、これは病院の対応になんら問題がないということをアピールするために過ぎません。

病院は病を治すところ、
患者の一番の願いは「完治したい」ということ

滋賀医大 岡本医師は前立腺癌治療において、日本でもトップクラスの5年非再発率の実績を持っています。高リスクグループで比較してみると、この通りです。

  • 岡本医師の小線源治療では非再発率95%以上
  • 他院の優秀な施設であっても、放射線治療(外照射や小線源治療)では非再発率はおよそ80~90%程度
  • 全摘手術では優秀な施設の場合でも、およそ40~60%程度の非再発率である。

この実績から見て、他の施設の治療に比べ、非常に高い信頼度の治療法であることがわかります。

※ 高リスク患者:前立腺癌患者は、悪性度や進行度から判断して、3つのグループにわけられるが、低、中、高リスクのうち最も根治が難しいとされる患者グループのこと

組織を守ることを優先し、患者不在の医療に!

大学病院は、小線源治療の指導的立場にあり、これまで多くの難治性前立腺癌患者を救ってきた医師を排除して、他から標準的小線源治療を医師を招くとしています。この方針は私達患者にとってみれば

「代替する治療を用意するのは、優秀な治療を捨てるための方便」としかみれません。

「優先すべきは患者の利益」という医療者としての最も肝心なことを忘れ、なにか別の目的のためにひたすら奔走している、それが現在の滋賀医大 泌尿器科です。

私達患者は何をすべきか、何をしたいのか

治療の選択における自由な意志決定権を侵害された患者さんに対しては、患者会として全面的に支援することにし、弁護士と相談の上、泌尿器科教授、及び准教授を提訴しました。

岡本医師を排除(解雇)することは契約上可能かも知れません。しかしながら、次々と前立腺癌患者が滋賀に訪れている状況で、その治療を廃止しようとするなら、その患者にも理解が得られるような合理的な理由が存在しなくてはなりません。

しかし病院は契約期限の終了に伴うもの、という理由しか示さずに治療を打ち切ろうとしています。もし、病院に岡本医師の小線源治療を継続する意志があるなら、寄付講座でなくとも、別の治療体制に移行するなど継続する方法はいくらでもある。しかしそれを「しない」のはなぜかといえば、「継続させたくない」から、最初に継続させないというう方針があって、あとから理由をつけているに過ぎません。

仮に、今回提訴している「治療経験のない医師の問題」の経緯を最もよく知る医師とその患者を病院から排除することで、この問題の追求を難しくすることが目的であるなら、私たち患者会は絶対にこのことを許しません。
国立大学、国立大学医学部には独立行政法人としての果たすべき公益があり、それをまったく果たしていません。

もう一度お考えください
患者の一番の願いは「完治したい」ということ

今でも、前立腺癌を告知され、やっとの思いで岡本医師の小線源治療にたどり着き、これで「完治」できるかもしれないと期待する患者さんが毎週滋賀に訪れおり、岡本医師もこれまで通りに治療を続けています。

それに対して、病院からは、2019年で岡本医師の治療が終わるので、来年7月以降の治療予約はできません、というアナウンスがされています。現在でも多くの患者が岡本医師の治療を待っていますから、これでは、新規患者の治療の予定が建てられません。
滋賀医大は、病院を訪れる患者に対して、癌と告知されただけでも辛いのに、その治療ができないかもしれないというさらなる不安を与えています。

変えてゆくのは私達、署名活動を開始

これを変えねばなりません。私達は「岡本医師の治療は今まで通りに続けられるべきものとして署名活動を開始しました。

この活動は、これから癌と告げられるであろう未来の患者さんにとっても重要なものです。本件をご理解いただき、少しでもこの問題の解決に近づけるための協力をお願いいたします。

署名は「change.org」というウェブサイトから直接行います。個人情報としてメールアドレスと、お名前、住所が必要ですが、住所は個人情報保護の観点から〇〇市まででかまいません、もちろん費用は一切かかりません。

署名はこちらから
change.org|岡本医師の治療を継続

 

資料:滋賀医大 岡本医師の小線源治療成績

滋賀医大 5年PSA非再発率 96.3%
小線源単独、または外照射+小線源、またはトリモダリティー
トリモダリティーの場合のホルモン治療の期間は9ヶ月が標準

5年PSA非再発率(治療後5年経過後に再発基準に達していない比率)は 低リスク98.3% 中間リスク96.9% 高リスク96.3%(2014年 第102回 日本泌尿器科学会発表)滋賀医大 岡本圭生医師
滋賀医大 前立腺癌小線源治療学講座

患者のみなさまへ
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優れた治療法を未来につなぐ
https://siga-kanjakai.syousengen.net/seed-to_the_future/

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